あなたにもできる自己破産後の住宅ローン契約!!
一般的に、あなたが自己破産を裁判所に申請すると様々なデメリットが出てきます。
信用情報機関に事故者として信用情報が登録され、住宅ローンをはじめクレジットカード等も新しく作ることはできなくなります。
他にも、免責許可が出るまでは、長期間の旅行や海外旅行に行くのが難しくなったり、失職してしまう職業もあります。
自己破産するのであれば、信用情報に関する制約はむしろ当然であるとさえ言えます。
ただし、自己破産をすることによって得られる借金が免責されるというメリットは、デメリットよりも大きく、経済的再生に向けて大きく関わってきます。
自己破産によるメリットとデメリットは<トップページ>で詳しく紹介しています。
一方で自己破産をして経済的に再生が順調に推移してくると、住宅や車などの購入意欲も出てくると思います。
しかし、自己破産したことで信用情報機関に事故者として登録されている以上、全額現金払いならまだしも、「住宅ローンや自動車ローン、オートリースなどを組んで購入することはできない!」と、思いがちですよね?
実は自己破産後でもある条件をクリアすることで住宅ローンを組むことは可能です。
自己破産歴があるあなたでも、然るべきやり方と手順を踏んでいけば、信用情報を回復し、また住宅ローンを組んで自宅などを購入することができるようになります。
ですから、現状、経済的に抜き差しならない状態に陥って八方塞がり、夢も希望もない、なんて絶望しかけている状況であっても、少し落ち着いて考えて欲しいのです。
自己破産は最悪の選択肢だと思われがちですが、制度自体は、債務超過に陥っている人を救済し、また経済的に再生させてくれる得難い手段なのです。
是非、このシステムを上手に活用して、住宅ローンを組んでマイホーム購入の夢を持って頂きたいものです。
ここではそんな経済的に八方塞がりの苦境に立っているが、自己破産を視野に入れて、更にその先にマイホームを購入する際に、住宅ローンを組めるようになるにはどういった条件をクリアすればよいのかを紹介していきたいと思います。
自己破産するとあなたの信用情報はどのように掲載されるのか!?
あなたが自己破産をすると、まずその破産情報は、国の広報誌である『官報』に掲載されてしまいます。
官報は紙媒体で販売されていたり、国立印刷局のホームページでは上記のような感じで無料で閲覧できたり、有料で官報内の検索も出来たりします。
こちらのホームページでは、有料会員登録すれば、過去にさかのぼり自己破産した人の信用情報(名前・住所)を閲覧できます。
無料でも、過去1ヶ月間の自己破産情報などが閲覧できるようになっています。
企業に対して、個人信用情報保護に関する法律が厳しく設定されているのに対して、国が運営する機関では堂々と個人の信用情報が掲載され、無料で信用情報が閲覧できてしまうのは個人的にどうかと思います(笑)。
あなたが自己破産した場合、官報に名前、住所などの個人情報が掲載され、各信用情報機関にある信用情報データベースに事故者情報が登録されます。
日本には、3つの信用情報機関があり、いずれも全国規模の信用情報データベースを保有しています。
各信用情報機関は以下の通りです。
全国銀行個人信用情報センター(KSC)
銀行、銀行系保証会社、銀行系カード会社等の金融機関系の信用情報機関です。
銀行カードローン、銀行系融資取引、不動産などの高額案件についての取引で利用されることが多い信用情報機関です。
自己破産情報は最低10年間は信用情報データベース上に保有されることとなります。
株式会社CIC
CREDIT INFORMATION CENTERの略です。
保証会社、クレジット会社やリース会社などの、信販会社系の信用情報機関です。
自動車ローンやオートリースなど中規模系の取引で利用されることが多い信用情報機関です。
自己破産情報は最低5年間は信用情報データベース上に保有されることとなります。
株式会社 日本信用情報機構(JICC)
消費者信用業者等の、全業種系の信用情報機関です。
消費者金融、クレジット会社など、貸金業などの取引で利用されることが多い信用情報機関です。
自己破産情報は最低7年間は信用情報データベース上に保有されることとなります。
あなたが自己破産後にクレジットカード等のカードを作ったり、ローンを利用したい場合には、その対象となるクレジットカード会社やローン会社がどの系列の信用情報機関に属しているのかを調べる必要があります。
KSC以外の系列の信用情報機関に属しているのであれば、自己破産後7年でクレジットカードが使えるようになるケースもあります。
自己破産後の具体的なマイホーム購入計画!
自己破産後しばらくは、あなたは必死で経済状況の再生、立て直しに全力で取り組む他ありません。
その上で、経済状態を立て直して、安定してきたら、また住宅購入を考え始めることもあることでしょう。
その際には、失敗しないようにじっくりと順序立てて計画を練っていくべきです。
まず、上記の通り、住宅ローンを組むとなるとローン会社は銀行系の信用情報機関であるKSCに信用情報調査を入れる場合が多いです。
つまり、最低10年間は、あなたの自己破産情報が信用情報データベースに保有されます。
常識的に考えると、住宅を購入するとしても、最低10年間は待った方が賢明でしょう。
そうしないとまず、あなたは住宅ローンの審査に通らず住宅ローンを組むことができないからです。
では、銀行系ではなくノンバンク系のローン会社で住宅ローンを組みたいと考える場合はどうでしょう??
この場合には、そのローン会社の属する信用情報機関が、CICかJICCのいずれかとなるので、5年~7年で自己破産情報が消える場合が多くなります。
早ければ5年で住宅ローンを組める可能性もありますが、自己破産情報が消えたすぐはいわゆる「スーパーホワイト」という信用情報が真っ白な状態なので、いきなり住宅ローン与信では、弾かれる可能性のほうが高いです。
万一、ノンバンク系で住宅ローン与信に通過したとしても、銀行系の住宅ローンと比べると、金利がかなり高くなるという大きなデメリットがあることも頭に入れておくべきでしょう。
やはり賢明な作戦は、一般的にKSCの信用情報データベースからあなたの自己破産情報が消える10年後を見すえて、住宅ローン購入計画を緻密に建てていくことがオススメです。
10年後に住宅ローンを組むのに有利なように、住宅購入資金の最低20%の頭金となる資金を、あなたは貯蓄して準備しておくことが最大のミッションでしょう。
銀行はリスクヘッジ分の頭金20%を用意しているお客様には、住宅ローンを通しやすくなる法則があります。
以下に自己破産後に住宅ローンを組む計画をまとめてみました。
自己破産後10年間(通称:喪中)は、各信用情報機関の信用情報データベースに事故情報が掲載されるので、節約生活をし、購入予算に対する頭金を必死に貯める
自己破産後、5~7年でCIC、JICCの信用情報機関で信用情報データベースから事故情報が削除され、「スーパーホワイト」状態となれば、信用情報を積み上げるため、携帯電話などの分割払い契約をする
自己破産後10年で、全ての信用情報機関の信用情報データベースで事故情報が削除され、分割払いなどによる信用情報の掲載だけになるので、住宅ローン与信が通りやすい状態になります。
住宅ローン与信を行う場合の注意事項としては、必ず自己破産時に取引の合ったグループ会社は避けることです!!
いくら信用情報機関の信用情報データベースで事故情報が削除されたといっても、自己破産したときに借金を踏み倒した会社の場合の信用情報は半永久的にブラック状態です。
自己破産をするなら自分でするよりもプロの専門家に依頼するべき!?
自己破産の手続きは、ヤル気さえあれば、債務者本人でもできます。
但し、申請や手続きには膨大な手間と、時間がかかり、また裁判所へ何度も訪問する必要があります。
自己破産申請を考えるような人は、それ以前に、多額の返しきれない債務を抱えて、日夜精神的にも困窮している人がほとんどです。
そのような心身ともに疲労困憊している状況で、根気と手間と時間を要する自己破産の手続きを自分でやるというのはあまり現実的ではないし、オススメもできません。
事実、自己破産手続きを行っている10人中実に9人までは、弁護士や行政書士などのプロに依頼して自己破産に至っています。
弁護士などの専門家に申請手続きをしてもらうメリットはかなり多いのです。
まず、弁護士などのプロは、申請や手続きでのポイントを知っていますので、あなたが自分で手続するよりも遥かに自己破産が認められやすくなるのです。
次に、必要とされる書類の提出などすべての書面手続きをスムースにスピーディーに行うことができますので、あなたにとって、不要なストレスがかからなくて済むのです。
仕事をされている方であれば、なおさらそういった時間やストレスはかけたくないものですよね?
まして、自己破産後10年後に住宅ローンを組んでマイホームを購入したい、などと考えているなら尚更です。
その旨を、率直に弁護士に相談・依頼して、手っ取り早く自己破産するほうが最も建設的で効率がいいです。
但し、弁護士を選ぶ際には、注意が必要です。
ポイントは、「債務整理案件を専門(得意分野)にしている弁護士を選ぶ」ということです。
弁護士にも、得意分野があり、「離婚訴訟専門の弁護士」、「刑事事件専門の弁護士」などがいます。
ですから、そういった畑違いの弁護士に依頼しても、慣れていないのでポイントがズレる場合があるわけです。
なので、あなたは過去に多くの債務整理案件を扱っている弁護士や行政書士に相談してみるのがベストです。
このサイトで知り得た情報をもう一度確認しておくのも大切だと思います。
債務整理を得意とする法律事務所であれば、信用情報などに関する情報はもちろんのこと、債務の状況に応じた対応を検討してくれると思います。
自己破産は信用情報機関に事故情報が長期間残ってしまいますが、自己破産以外にも債務整理で生活再建できる場合も充分にあります。
例えば、任意整理の場合であれば、信用情報機関に個人信用情報が掲載されない場合もあります。
さらには、債務を調査してみると、過払い金請求が可能で、結局自己破産する必要もなかったなど、いろんな例が存在します。
あなたの状況をしっかりと分析して費用面や対応力などに満足できる事務所を見つけよう!
このように、債務整理の手続きは、自分でやるよりも、弁護士などの専門家に任せた方がメリットは大きいです。
しかし、自己破産手続きには、結構なお金がかかります。
ざっくり分けると、「裁判所にかかる費用」と「弁護士にかかる費用」の2つの大きな支出は避けられません。
特に後者の「弁護士にかかる費用」は、個人の場合には、同時廃止で約28万円、管財事件で約35万円の費用がかかります。
詳しくは<自己破産の申請は自分でするべきか、弁護士に依頼するべきか?>で詳しく説明しています。
一般的には、親族や縁者などに費用を肩代わりして払ってもらうというケースも旧来は多かったんですが、最近では、自己破産者の事情を十分考慮して対応に当たる法律事務所も増えてきています。
つまり、「着手金ナシ!」や「報酬は、分割にして、経済状態が立ち直って以降の後払いで可」とかの柔軟な対応です。
こういった、自己破産者の事情を十分汲んでくれる対応力の高い法律事務所を、あなたは事前に十分調べて選定することがまず第一だと思います。
まとめ
自己破産後に住宅ローンを組んで、マイホームを購入する計画について解説してきました。
自己破産をすると、デメリットとして各信用情報機関に自己破産情報が掲載されてから、5~10年間は信用情報が消されません。
信用情報に自己破産情報が掲載されている限り、現代の日本ではほとんどの場合、住宅ローンを始め、自動車ローンや、クレジットカードの与信が通りません。
その間は「喪中」という表現が使われていますが、まさにそのときにこそ徹底的に節約して将来のマイホームのために頭金を貯金する必要があるのではないでしょうか。
悩んでいても借金が減るわけでもありませんし、時間が過ぎるほど利息がかさばり、借金額も増えますので、早めに信用情報調査を受けるべきではないでしょうか?
上記でも説明しているようにいちばん大切なのはあなたの信用情報です。
下記の記事では信用情報開示請求について詳しく説明をしていますので参考にしてみてください。
1度は調べておきたいあなたの信用情報!失敗しない信用情報開示請求!